『人間生きていくにはカネの苦労が絶えない』(200917)

 フランス文学者に鹿島茂という人がいて、この人はフランスの古書を集めるのが趣味になってしまった。いきさつはともかく、それで大借金を背負う羽目になってしまったらしい。古書というのはめっぽう高いのだ。資料の価値はそれに見合っているだろうけれど。

 生活が苦しいので、その古書を並べた部屋を貸しスタジオにして、多少の家賃の足しにすることを思いついたのだそうだ。その努力が涙ぐましいというか、趣味と実益を兼ねた古書収集だけれど、人間生きていくためにはカネの心配がついて回る。

 大学の教授(始めは講師だった)でも、あんがい苦労は並大抵ではないのだ。今は定年で何をしているのか知らないけれど、家賃の足しにするために「貸しスタジオの経営」をしている。(本もものすごくたくさん出しているけれど)趣味で集めた本を並べる部屋を借りなければならないし大変そうなのだ。

 しかしどこか身につまされる話でもあるのだ。


人の世はカネカネカネで皆哀れかな




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